設立趣意書

今、わが国の「安全神話の崩壊」が各方面から非常に深刻な問題として指摘されるようになっています。日々のニュース速報を見ても、これまで「治安のよい、安全な国」と自他共に認められていた国とは思えないほど、凶悪な犯罪、悲惨な事件が激増していることを痛感させられます。しかも、刑法犯の検挙率が近年急激に低下し、これも犯罪を助長し、治安に対する不安を高める要因になっているようです。

もちろん犯罪に加え、不意の事故・天災によっても私たちの「安全・安心」は脅かされています。「人災」の言葉もあるように、事故・天災に対する十分な備えがないところに、より多くの被害、より大きな危険、深刻な危機がもたらされます。

今、私たち多くの国民、あるいは私たちが属する地域社会や企業等の職場、組織にとってこのような治安・災害等に対する不安を取り除いて「安心して生活・仕事ができる安全な環境・社会」を取り戻すことが非常に大きな関心事になり、また喫緊の課題にもなっていると言えます。

私たちが強く望む「安心して生活・仕事ができる安全な環境・社会」は自然に与えられるものではありません。もちろん行政の施策は不可欠ですが、それだけで実現できるものでもないのです。

私たち個々人、あるいは地域社会やそれぞれの職場、組織等が自ら点検、確認して取り組んでいくべきことがたくさんあるのです。それぞれが安心・安全な環境・社会を取り戻そう、安心・安全を確保しようとの目的意識をしっかり持ち、それに向けての確かな方法、知識による適切な対応・対策が必要不可欠になっているのです。

当・国際安心安全協会は、以下の考えを持つ有志により、安心・安全のための多角的な取り組みを行い、同時に各地に芽生えている安心・安全の実現を目指す様々な取り組みと連携・協力し、情報交換、共同研究、人的交流等を行いながら、総合的に安心・安全環境・社会を創出する運動を進めていくために結成されました。

私たちは、この目的の運動を効果的に進めるために、国内外を問わず、防犯対策や危機管理等に携わりそれを実際に行ってきた経験者の知識・経験等を集め、またそれらの人的ネットワーク等に活用し、総合的に安心・安全を実現する方法、技術等の調査研究を進めてまいります。

その研究成果を家庭や地域における防犯・防災対策等に活かし、生活や仕事等のあらゆる場面における事故・災害・犯罪等に対する備え、危険(リスク)や危機(クライシス)の回避・管理対策、さらに海外赴任・旅行等における安全対策等に活用し、またそれらの各種取り組みを支援していくことによって、あらゆる生活・活動の場における「安心」「安全」の追求、安心して生活・仕事ができる安全な環境・社会づくりを進め、明るい健全な社会の実現に寄与していく所存です。

私たちはすでにボランティアベースにより上記の研究や有識者、経験者、各種団体とのネットワークづくりや指導、助言活動等を始めておりますが、この度、より幅広い知識・経験の結集を図り、上記取り組みをより協力に、また永続的に行っていくために、特定非営利活動法人として活動していく決意をいたしました。

皆様方の暖かいご理解とご支援ご協力のほどを、よろしくお願い申し上げます。

平成18年10月6日

特定非営利活動法人国際安心安全協会

理事長 池田 勉

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